2012年1月

立春の前に           2012/01/31

 今月は本日が最終で、新年が始まって早や一ヶ月が過ぎたことに
なります。雪の影響もあり、例年に比べるとスロースタートとなっ
た感じがしています。
 
 さて今日、仕出しの仕事の帰りに、近くのお得意様の庭のロウバ
イが咲き誇っているのを見ました。
 黄みを帯びた小さな花は、ほんのりとした香りを、春待ちの気分
から一度に春本番へと誘うようでした。
 
 魚を焼く仕事に「蝋焼き」と呼ばれる調理法があります。
 溶いた卵黄を丁寧に身に塗りつけては炙り、また塗っては炙るよ
うにして焼き上げるもので、じっと火床の前での格闘が続きます。
 油断するとすぐに焦げてしまいがちで普通の「黄身焼き」になっ
てしまいます。
 ロウバイのようにはんなりと、且つしっとりとした仕上がりが一
番良いものです。 

お正月の献立         2012/01/15

 松の内のお料理には、決まって「いもぼう」を準備する
ことになっています。
 先代の頃から献立の一品として、炊き合わせには海老芋
を炊いています。
正月炊き合わせ.jpgのサムネール画像
「きれいに剥くんやで、形を揃えてな、、。」と、
庖丁を動かしながらよく言うてました。 
 
 先代が亡くなって丸七年が経ち、店のかたちや
のれんの重みが、ひしひしと感じられるようにな
りました。
 
 冷たい水で芋を洗い、断面が正六角形になるよ
うに、皮を剥きます。白水(米のとぎ汁)で下湯
がきしてから、お出汁でじっくりと味を含めます。
 年の初めに気持ち新たになれる仕事でもありま
す。

雪の下から          2012/01/07

 夕べからの雪で、野も山も白く彩られました。
 近所の方々の、新年会のお席の用意をさせていただきました。
 
 お客様からは深い雪の下から白菜や大根、かぶらを「お年賀」
としていただきました。その内から艶の良いかぶらを使いました。
 ありがとうございました。
 
 店では湧水から出しをひいていますので、やや硬い水質の上に、
冬は気温が低いためもあってか、用意した昆布の旨味がなかなか
水に溶け出さないので難義しています。
 今日は昼からは気温が上がってくれたので、昨晩から吊るして
おいた昆布で、上手く出しがひけて安心できました。
 
「青陽の春に心を新たにして、めでたき歳を迎うることに導いた、
その心がまえの深さは寔に味わうべきことではあるまいか、、」  
                 鏑木 清方 随筆より 
 

平常心是道(びょうじょうしんこれどう) 2012/01/04

 本日、仕事始め。
 今年も思うままに、ありのままの平常心を保っていきたいと考え
ています。
 
 自然には逆らえないのならば、その時々に充実した生き方であろ
うと思います。年末には突然の大雪で、思うように仕事がはかどら
ず、ついイライラしがちでした。
「若し閑事の心頭に挂るなくんば」だったような気がします。
 
「便ち是れ人間の好時節」と捉えていられるように、周囲の全てに
思いやりと、感謝の気持ちとを一時も欠けることの無いように心掛
けたいです。

謹賀新年            2012/01/01

 新年明けましておめでとうございます。
 昨年は大きな幾つかの自然災害によって、日本中が沈んだ気持ちで
一年を過ごしたように思います。
 新しい辰年の本年は、辰=立つの気概で復興や改善に、気持ち新たに
取組み再興を期したいと強く感じます。
 
 当店でも元旦には神棚や厨房の清めをおこない、気持ち新たに新年を
迎えることが出来ました。
 と言いましても、つい何時間か前までは火を使い、慌ただしくしてい
ました。御注文品を無事に納めることができ、ホッと一息つく間もなく
新しい年を迎えていた、、正確には新しい年に"なっていた"というべき
でしょうか。
 
 ともあれ本年もよろしくお願いいたします。
 
 暮れに降り積もった雪はまだまだ溶ける気配もないようです。
しばらくは「雪見酒」が楽しめそうです。
 
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